環境配慮型の家が選ばれる理由!シラス壁のメリットを解説
はじめに
家を建てるとき、あなたなら何を一番大切にしますか?
デザイン、間取り、立地、価格…。いろんな条件がある中で、最近特に注目されているのが「環境にやさしい家」です。地球に負担をかけず、自然と共に暮らす。そんな考え方が、少しずつ広がってきました。
その中でも「シラス壁」という自然素材を使った建材が、ひそかに人気を集めています。
この記事では、「環境配慮型の家とはなにか?」「シラス壁にはどんな良さがあるのか?」を、できるだけわかりやすく、やさしい言葉でお話ししていきます。
そもそも「環境配慮型の家」ってどんな家?
環境配慮型の家というのは、地球や自然のことを考えてつくられた家のこと。たとえばこんな特徴があります。
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冷暖房に頼りすぎず、自然の風や光を活かす工夫がある
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エネルギーを無駄にしない断熱構造
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長く使えるように、丈夫でシンプルな素材を使う
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自然に戻る素材や再利用できる部材を使う
つまり「地球にムリをさせない家」とも言えます。
ただし、環境だけに配慮しているわけではありません。こうした家は、人にとっても「健康的で、気持ちよく過ごせる家」になることが多いんです。自然と共に生きる工夫が、結果として私たちの暮らしを支えてくれるわけですね。
日本の気候に合う“呼吸する家”
日本の気候は、夏はじめじめ、冬はカラカラ。気温差も激しく、湿度の変化も大きいです。
そんな環境では、「家が呼吸する」ことがとても大切になります。呼吸するとはどういうことかというと、壁や床が空気中の湿気を吸ったり吐いたりして、室内をちょうどいい湿度に保ってくれるということ。
ビニールクロスや化学系の素材だと、湿気を閉じこめてしまい、カビや結露が起きやすくなります。でも、自然素材を使った壁は、空気と一緒に生きているように「呼吸」して、快適な空間をつくってくれるんです。
シラス壁ってなに?
「シラス」とは、火山の噴火でできた白っぽい土のようなもの。特に鹿児島や宮崎などの南九州地方に多くあります。サラサラとした軽い質感で、古くから農地や道の整備などにも使われてきました。
そのシラスを、家の壁材として使えるようにしたのが「シラス壁」です。
ただの火山灰を壁に塗っただけ、と思うかもしれませんが、じつはものすごく機能的な素材なんです。自然が生み出した小さな粒子の中には、目に見えないくらいの細かい穴がたくさんあって、これがいろいろな働きをしてくれます。
シラス壁のメリット6選
① 湿気を調節してくれる
夏の蒸し暑さも、冬の乾燥も、シラス壁なら自然に調節してくれます。梅雨の時期でもカラッとした室内を保てるし、乾燥しすぎて喉がイガイガすることも少なくなります。
② 空気をきれいにする
シラス壁は、においの原因や有害なガスを吸着する性質があります。たとえばタバコのにおい、ペットのにおい、料理のにおいなどが気になりにくくなるんです。
しかも、シックハウスの原因になる化学物質を含んでいないので、赤ちゃんや高齢の方がいる家庭でも安心です。
③ カビやダニを抑える
湿気がたまると、カビやダニが増えてしまいます。シラス壁は湿度を自然に調節するので、こうした菌や害虫の発生を防ぐことができます。アレルギー体質の方には特にうれしいポイントですね。
④ 耐久性が高く、長持ちする
見た目はやさしい印象ですが、実はとても丈夫。日光や熱に強く、色あせもしにくいので、何年たってもキレイな状態が続きます。メンテナンスの回数が減る分、結果的にコストも抑えられるんです。
⑤ ナチュラルで落ち着いた雰囲気
ざらっとした手触りや、マットな仕上がりは、クロスにはない自然な質感。木の家具や観葉植物とも相性が良く、部屋全体がやさしい空気に包まれます。
⑥ 省エネにもつながる
湿度や温度を調整してくれるおかげで、冷暖房の使用も自然と減ります。つまり、電気代の節約にもつながるし、二酸化炭素の排出も減らせる。ちょっとしたことの積み重ねが、地球を守る行動になるんです。
実際に住んでみた人の声
実際にシラス壁の家に住んでいる人たちは、どう感じているのでしょうか。いくつか声を紹介します。
- 「夏のジメジメがなくなって、本当に快適です。エアコンを使う時間が減りました。」
- 「子どもがアレルギー体質だったので、自然素材の家にして正解でした。」
- 「お客さんに『空気がきれいだね』と言われたのがうれしかった!」
家は、毎日過ごす場所だからこそ、小さな「気持ちよさ」の積み重ねが、とても大きな違いになるのかもしれません。
シラス壁にも、短所はある?
どんなものにも良いところとそうでないところがあります。シラス壁にも、以下のようなデメリットがあります。
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施工には職人の技術が必要で、手間も時間もかかる
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ビニールクロスより初期コストが高め
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表面がざらざらしているため、こすれると白くなることがある
でもこれは、言い換えれば「自然素材ならではの特徴」とも言えます。安くて早くて便利なものにはない、「本物の価値」があるともいえるのです。
まとめ:地球と人、どちらも大切にする家づくり
環境配慮型の家は、地球の未来のために考えられた家。でも、決して「環境のためにがまんする家」ではありません。むしろ、自然のチカラを借りて、より健康に、より気持ちよく暮らせる家です。
シラス壁のような自然素材を選ぶことは、見えないところで地球にも、自分たちの暮らしにも優しい選択。
これから家を建てる人、リフォームを考えている人は、「環境にやさしいって、つまりどういうこと?」と立ち止まってみてください。
きっと、毎日の暮らしを変えるヒントがそこにあるはずです。
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