アレルギーや敏感肌の子どもにも安心!シラス壁の魅力
はじめに
子どもがいる家庭にとって、「空気のきれいさ」や「肌にやさしい環境」はとても大切です。
特に最近は、アレルギー体質の子や、敏感肌で肌荒れしやすい子が増えています。
そんな中、「できるだけ自然に、安心できる空気の中で暮らしたい」と考える人が増えています。
そこで注目されているのが、**シラス壁(しらすかべ)**という自然素材の壁です。
火山の恵みから生まれたこの素材は、見た目のやさしさだけでなく、子どもの健康を守る“空気の質”づくりにも優れた力を持っています。
シラス壁ってどんな壁?
シラスとは、九州南部を中心に広がる火山噴出物のこと。
数万年前の大噴火で堆積した火砕流が、長い年月をかけて風化した自然素材です。
そのシラスを原料にして作られるのが「シラス壁」。化学物質や合成樹脂を使わず、自然のままの力を生かした壁材です。
つまり、人工的な化学物質を使わない“呼吸する壁”。この特徴が、アレルギーや敏感肌の子どもにやさしい理由のひとつです。
空気がやさしい家は、肌にもやさしい
人は一日に約2万回も呼吸すると言われています。
食べ物よりも多くの「空気」を体に取り込んでいるということです。
もしその空気に、化学物質やホコリ、カビが多く含まれていたら——
知らないうちに体に負担をかけてしまうかもしれません。
シラス壁の家に入ると、空気がどこか澄んでいて、鼻や喉に刺激を感じない。
そんな印象を持つ人が多いのは、シラス壁が持つ調湿作用と脱臭・吸着の働きのおかげです。
湿度を自然にコントロール
湿気が多いと、カビやダニが発生しやすくなります。それらがアレルギーの原因になることも少なくありません。
シラス壁の表面には、無数の小さな穴があり、空気中の水分を吸ったり吐いたりして、部屋の湿度を自然に調整します。
梅雨の季節には湿気を吸い、冬の乾燥期には少しずつ水分を放出。機械に頼らずに「ちょうどいい湿度」を保ちます。
その結果、カビやダニの発生を防ぎ、アレルギーの原因を減らせるのです。
有害物質を出さない、取り込まない
シラス壁は、化学接着剤や樹脂を使用していません。
そのため、シックハウス症候群の原因とされる「ホルムアルデヒド」などの有害な化学物質(VOC)を発生させません。
日本では、2003年に建築基準法が改正され、住宅の室内空気に関する規制が強化されました。
このとき、**国土交通省が「シックハウス対策に関する基準」を定め、さらに厚生労働省が「室内空気中化学物質に関する指針値」**を公表しました。
その中で、ホルムアルデヒドの室内濃度は「0.08ppm以下」が望ましいとされています(厚生労働省, 2001年)。
シラス壁のように化学物質をほとんど使わない自然素材仕上げでは、この基準値を大きく下回る測定結果が多く報告されています。
つまり、法的にも科学的にも“空気にやさしい壁”といえる素材なのです。
静電気が起きにくく、ホコリがたまりにくい
壁にホコリがつく原因のひとつが“静電気”です。ビニールクロスなどの壁材は静電気を帯びやすく、空気中のホコリを引き寄せます。
シラス壁は自然素材のため静電気をほとんど帯びず、ホコリが壁に付着しにくいという特性を持ちます。
その結果、ハウスダストアレルギーや肌への刺激が少なくなり、お掃除も楽になるといううれしい効果もあります。
抗ウイルス・除菌の観点から見た安心
最近は、室内の衛生環境への関心が高まっています。
ウイルスや菌が増えやすい環境は、子どもの免疫力に負担をかけることもあります。
シラス壁の原料であるシラスは、非晶質の占める割合が60%~80%もあることで、他の火山噴出物とは決定的に異なる、極めて特異な性質を持っています。
非晶質とは、原子がバラバラに並んだ“ガラスのような構造”をもつ物質のこと。
結晶構造に比べて表面エネルギーが高く、反応が起こりやすい特徴があります。
そのため、非晶質部分が多いシラスでは、空気中の有機物や臭気成分などとの反応が活性化し、環境によっては消臭・分解・抗菌・抗ウイルスなどの機能を発揮すると考えられています。
この働きにより、空気中の雑菌やウイルスが増えにくい環境を保つ効果が期待できます。
もちろん、医療用の「除菌装置」ではありませんが、壁そのものが空気の浄化を助けるという点で、日常的な安心感をもたらしてくれます。
長く安心して使える、自然素材の強み
子どもが小さいうちは、壁に手をついたり汚れをつけたりすることもあります。
でもシラス壁なら、多少の汚れなら軽くこすって落とせます。
合成樹脂を使っていないため、経年劣化が少なく、時間とともに味わいが深まる素材でもあります。
人工的な壁紙のように「張り替え」を繰り返す必要が少ないので、長い目で見ても経済的で、環境にもやさしい選択といえます。
子どもの健康を家が守るという考え方
どんなに食事やスキンケアに気をつけていても、家の中の空気が悪ければ、本当の意味での“健康な暮らし”は難しい。
だからこそ、空気をきれいに保つ壁=シラス壁は、子どもの体を守る「住まいのパートナー」といえるのです。
心まで落ち着く空間に
シラス壁のもうひとつの魅力は、「見た目のやさしさ」。光をやわらかく反射し、表面の自然な風合いが心を落ち着かせてくれます。
明るいのにまぶしくない。
温かいのにすっきりしている。
そんな“自然の心地よさ”が、家の中に静かに広がります。これは、子どもだけでなく大人にとっても大切な癒しです。
まとめ:家族みんなの健康を支える、やさしい壁
シラス壁は、
- 有害物質を出さない
- 湿度を自然にコントロールする
- ホコリやカビを防ぐ
- 抗ウイルス・除菌環境を助ける
といった特長を持ち、アレルギーや敏感肌の子どもにもやさしい室内環境をつくります。
それはまるで、自然がそっと見守ってくれているような安心感。
見た目の美しさだけでなく、家族の健康と心の安らぎを支える「やさしい選択」として、シラス壁を考えてみてはいかがでしょうか。
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