家族の生活リズムを邪魔しない内装とは|空気を整える壁材の考え方

2026/03/13(金) シラス壁コラム


施工・画像提供:像提供:タイガハウス(有限会社大賀)

はじめに

家づくりを考えるとき、多くの人がまず思い浮かべるのは「見た目」です。
おしゃれな壁紙、流行の床材、明るい照明。どれも家の印象を決める大切な要素です。
けれど、実際に住み始めてから気づくことがあります。

それは、家の内装が家族の生活リズムに影響することがあるという点です。

たとえば、こんな家庭を想像してみてください。
・夜勤があり、昼間に眠る人がいる
・朝早く出勤する人がいる
・夜遅くまで勉強する子どもがいる
・小さな子どもが昼寝をする

同じ家に住んでいても、生活の時間はそれぞれ違います。
そのため、家の中の環境が少し合わないだけで、思わぬストレスが生まれることがあります。

「なんとなく眠りが浅い」
「部屋にいると疲れやすい」
「空気がこもっている気がする」

こうした小さな違和感は、生活リズムを静かに崩していくことがあります。

では、家族それぞれの生活リズムを守る内装とは、どのようなものなのでしょうか。
そのヒントを、暮らしの視点から考えてみます。


生活リズムは、家族の数だけある

同じ家に住んでいても、生活リズムは人それぞれです。
例えばこんな生活があります。
・朝5時に起きて仕事に行く人
・夜遅くまで勉強する学生
・昼寝をする赤ちゃん
・在宅で仕事をする人

こうした生活が同じ家の中で重なると、さまざまな問題が生まれることがあります。

多くの人が思い浮かべるのは「音」や「光」です。確かに、音や明るさは睡眠に影響します。
しかし、意外と見落とされがちなのが空気の環境です。
例えば
・料理のにおいが長く残る
・湿気がこもる
・部屋によって空気が重く感じる

こうした状態が続くと、眠りが浅くなったり、集中しにくくなったりすることがあります。
特に家で過ごす時間が長い人ほど、空気の影響を受けやすいと言われています。

つまり、家族の生活リズムを守るためには、部屋を分けるだけではなく、家の空気環境そのものを整えることが大切になります。


「空気を整える内装」という考え方

最近、家づくりの中で少しずつ注目されている考え方があります。
それが空気を整える内装です。

一般的な内装材は、主に次のような基準で選ばれることが多いものです。
・デザイン
・価格
・掃除のしやすさ

ビニールクロスなどはその代表的な存在で、手頃な価格と豊富なデザインが魅力です。
しかし、こうした素材は空気そのものに働きかける機能を持っているわけではありません。

一方、昔の日本の家では違いました。

土壁や漆喰など、自然素材の壁が多く使われていました。これらの素材は湿気を吸ったり吐いたりする性質を持っています。
いわば、呼吸する壁です。この働きがあると、部屋の湿度が極端に変わりにくくなります。
湿度が安定すると、体は思っている以上に楽になります。

・寝つきがよくなる
・朝の目覚めが軽くなる
・部屋のにおいがこもりにくい

どれも小さな変化ですが、毎日の生活の中では大きな違いになります。


実は、壁が空気をつくっている

家の中で一番面積が広い部分はどこでしょうか。
床でも天井でもありません。
実はです。

そのため、壁の素材は空気環境に大きく関わります。
例えば
・湿気が多い梅雨の時期
・料理のにおいが残りやすいキッチン
・室内干しをする部屋

こうした場所では、壁が空気をどう扱うかが重要になります。
もし湿気をまったく調整できない素材だと、エアコンや除湿機に頼ることが増えます。
もちろん機械の力は大切です。
しかし、家そのものが空気を整える働きを持っていると、暮らしはぐっと楽になります。

設備に頼りきるのではなく、家そのものが空気環境を支える。そんな考え方が、これからの内装には求められています。


自然素材の壁が持つもう一つの役割

自然素材の壁には、湿度を整える以外にも特徴があります。
それはにおいを吸着する働きです。

家の中には、さまざまなにおいがあります。
・料理
・生活臭
・ペット
・タバコ
・洗濯物

これらのにおいが混ざると、空気は思っている以上に重くなります。特に寝室の空気は、睡眠に大きく関係します。
空気がこもる部屋では、朝起きたときにすっきりしないこともあります。
壁がにおいを吸着してくれると、部屋の空気は自然と落ち着いていきます。

特別なことをしなくても、暮らしているだけで空気が整っていく。
それが自然素材の壁の大きな特徴です。


シラスという素材の壁

こうした自然素材の壁の中でも、空気環境を整える素材として知られているものの一つにシラス壁があります。

シラスとは、九州南部に広く分布している火砕流堆積物です。約2万7000年前、姶良カルデラの大噴火によって生まれた自然素材です。
シラスの粒子はとても細かく、内部には無数の小さな穴があります。この穴の構造が、湿気やにおいを吸着する働きを生みます。

そのため、シラスを使った壁には次のような特徴があります。

・湿度を調整する
・においを吸着する
・化学物質を含まない自然素材

さらに、シラス壁は静電気が起きにくいため、ホコリが付きにくいという特徴もあります。
空気中のホコリが舞いにくいことで、室内の空気が落ち着きやすいとも言われています。

もちろん、これだけで家のすべての問題が解決するわけではありません。
それでも、壁そのものが空気環境に関わることで、家の中の空気は少しずつ穏やかに整っていきます。


まとめ|壁が空気を整え、空気が暮らしを整える

家族の暮らしは、大きな出来事よりも、小さな時間の積み重ねでできています。

朝起きる。
ご飯を食べる。
学校や仕事に行く。
帰ってきて、眠る。

その毎日の中で、「なんとなく居心地がいい」と感じる家は、特別な設備があるわけではないことが多いものです。

空気が重くない。
湿気が気にならない。
においが残らない。

そうした小さな快適さが、家族それぞれの生活リズムを静かに支えてくれます。

内装を考えるとき、つい色やデザインばかりに目が向きがちです。
けれど、本当に住み心地を左右するのは、目に見えない部分かもしれません。

壁が空気を整え、
空気が暮らしを整える。

そんな視点で家を見直してみると、これまでとは少し違った内装の選び方が見えてくるかもしれません。


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