壁材が家族の健康意識を変えることがある

2026/05/02(土) シラス壁コラム


施工・画像提供:株式会社桝田工務店(大阪府)

はじめに

「健康に気をつけよう」
そう思う瞬間は、誰にでもあります。

体調を崩したときや、疲れが抜けないとき。
あるいは、家族のことを考えたときかもしれません。
食事を見直したり、運動を始めたり。
できることから少しずつ取り組んでいく人も多いと思います。

ただ、その一方で、毎日長い時間を過ごす“家の中の環境”については、意外と見落とされがちです。

実は、住まいの環境は、私たちの体調や気分にじわじわと影響しています。
そしてその環境を支えているのが、「壁材」です。

少し意外に感じるかもしれませんが、壁はただの仕切りではありません。
空気や湿度、においと関わりながら、日々の暮らしを静かに支えています。

今回は、そんな壁材と健康意識の関係について考えてみます。


「なんとなく調子がいい日」が続く理由

朝起きたとき、「今日は体が軽いな」と感じる日があります。
逆に、「よく寝たはずなのに、なんだか重い」と感じる日もあります。

この違いは、必ずしも前日の行動だけで決まるわけではありません。
実は、

  • 寝ている間の空気の状態
  • 部屋の湿度
  • においの残り方

といった、住まいの環境も関係しています。
ただし、それはとてもゆるやかな変化なので、
はっきりと「これが原因」と気づくことはほとんどありません。
だからこそ見過ごされやすいのですが、毎日の積み重ねとして、確実に影響しています。


空気は「そのまま」では存在していない

部屋の中の空気は、ただそこにあるわけではありません。

  • 料理のにおい
  • 洗濯物の湿気
  • 人の呼吸

こうしたものが混ざり合いながら、常に変化しています。
そして、その空気と一番広く接しているのが壁です。
部屋の中で最も面積が大きい壁は、空気と無関係ではいられません。
つまり、壁材の違いは、空気の状態そのものに関わってきます。


「小さな不快」が積み重なると意識が変わる

たとえば、

  • 部屋に入ったときに感じるわずかなにおい
  • 雨の日のジメっとした空気
  • 乾燥してのどが気になる感じ

こうしたものは、ひとつひとつは小さな違和感です。
ですが、それが毎日続くと、少しずつストレスになっていきます。
そして気づいたときには、「もっと快適な環境にしたい」という気持ちが生まれます。
これは、健康への意識の変化のひとつとも言えます。


逆に「何も気にならない家」はどうか

一方で、

  • においが残りにくい
  • 湿気がこもりにくい
  • 空気が重く感じない

そんな空間では、日々のストレスが減っていきます。
特別に何かをしているわけではなくても、
「この家、なんだか過ごしやすいな」と感じる時間が増えていきます。

この“気にならない状態”こそが、暮らしの質を大きく左右します。
そしてその状態が続くことで、自然と「この環境を大切にしたい」という意識が生まれてきます。


壁材がつくる「見えない違い」

こうした違いを生み出しているのが、壁材の性質です。
壁材によって、

  • 湿気の動き
  • においの残り方
  • 空気の流れ

が変わります。
目には見えない部分ですが、日々の体感として積み重なっていきます。
だからこそ、壁材は「見た目以上に重要」と言われることがあります。


自然素材という考え方

最近では、自然素材を使った家づくりも増えています。
自然素材は、

  • 細かな構造を持っている
  • 空気や水分と関わる性質がある

といった特徴を持つものがあります。
こうした性質が、室内環境をやわらかく整える要素として注目されています。


九州南部の大地から生まれた「シラス」

自然素材のひとつに、「シラス」があります。

シラスは、九州南部に広く分布している火砕流堆積物で、約2万7000年前の姶良カルデラの大噴火によって生まれた自然素材です。
とても細かい粒でできていて、その中には、目に見えないほど小さな穴が無数にあります。
この小さな穴が、いくつもの働きを生み出します。


調湿という「ゆるやかな働き」

シラスの小さな穴は、水分と関わる性質を持っています。

湿度が高いときには水分を取り込み、
乾燥しているときには放出する。

この働きによって、室内の湿度変化がゆるやかになります。
その結果、

  • ジメっとした感じが軽減される
  • 乾燥しすぎを防ぐ

といった環境につながります。
強くコントロールするというより、自然に整っていく感覚に近いものです。


においが残りにくい理由

シラスの無数の小さな穴は、におい成分を吸着する働きも持っています。
生活の中では、

  • 料理
  • 生活臭
  • 湿気によるにおい

など、さまざまなにおいが発生します。
それらが残りにくくなることで、空気の印象がすっきりと感じられることがあります。
この違いは大きな変化ではありませんが、日々の積み重ねとして効いてきます。


抗菌・抗ウイルスという側面

シラスは無機質の素材であり、さらにその成分の特性から、空気中の物質と関わる働きがあると考えられています。

光が当たることで、シラスに含まれる成分が反応し、においや有機物に影響を与える仕組みがあるとされており、
その結果として、空間を清潔に保ちやすい環境につながると考えられています。
すべての菌やウイルスを防ぐというものではありませんが、

  • 空気中の汚れがとどまりにくい
  • においが残りにくい

といった状態をつくる一因になることがあります。

こうした性質は、日々の暮らしの中で、強く意識するものではありませんが、
「なんとなく空気がきれいに感じる」環境につながっていきます。


マイナスイオンが多い空間

シラス壁の室内では、マイナスイオンが多くなる傾向があるとされています。
マイナスイオンは、

  • 森の中
  • 滝の近く

といった自然環境で多く感じられるものです。
そのため、

  • 落ち着きやすい
  • リラックスしやすい

といった感覚につながることがあります。
はっきりとした変化ではなくても、「なんとなく居心地がいい」と感じる理由のひとつになります。


健康意識は「環境」によって変わる

健康は、努力だけでつくるものではありません。
もちろん、食事や運動は大切です。
ですが、それを支える環境も同じくらい重要です。

  • 空気が整っている
  • 無理なく過ごせる
  • ストレスが少ない

こうした状態が続くことで、自然と「良い状態を保ちたい」という意識が生まれます。
これが、健康意識の変化につながっていきます。


まとめ|家づくりは「無理なく整う環境」をつくること

家は、特別なことをしなくても毎日使う場所です。
だからこそ、

  • 頑張らなくても快適
  • 意識しなくても過ごしやすい

という状態が大切になります。

壁材は、その環境を支える重要な要素のひとつです。
目立つ部分ではありませんが、空気や湿度、においと関わりながら、日々の暮らしに影響を与えています。

これから家づくりを考えるときは、ぜひ「どんな空気の中で暮らすか」という視点も大切にしてみてください。
その選択が、家族の健康意識を、気づかないうちに変えていくかもしれません。


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