長時間在宅でも疲れにくい家の共通点

2026/03/06(金) シラス壁コラム


施工・画像提供:株式会社佐保建設 [さほらぼ]

はじめに

家に長くいる日が続くと、なぜか疲れを感じることがあります。
特別な作業をしているわけではないのに、夕方になると頭がぼんやりしたり、体が重く感じたりする。

「仕事のせいかな」
「運動不足かな」

そう考える人も多いでしょう。
もちろん、それも理由のひとつかもしれません。けれど実はもう一つ、あまり意識されていない原因があります。

それは、家の中の空気です。

そして、その空気はエアコンだけで決まるわけではありません。
私たちが普段ほとんど意識していない「壁」も、静かに関係しています。
今日は、長時間在宅でも疲れにくい家の共通点について考えてみたいと思います。


家にいるだけで疲れる理由

外で働くより、家にいるほうが楽そうに思えるかもしれません。
しかし実際には、「一日家にいるほうが疲れる」と感じる人もいます。

その理由のひとつが、空気の変化です。
人は一日に何千回も呼吸をしています。呼吸によって、室内の空気には少しずつ水分と二酸化炭素が増えていきます。
さらに、
・料理の湯気
・洗濯物の湿気
・入浴後の水分
・人の汗

こうしたものが重なり、家の中の空気はゆっくり変化していきます。

窓を閉めている時間が長いと、空気は少しずつ重くなります。
すると、
・頭がぼんやりする
・集中力が落ちる
・体がだるく感じる
といった状態になることがあります。
特に最近は、在宅ワークや長時間の室内生活が増えています。だからこそ、家の空気の質が以前よりも大切になってきています。


疲れにくい家にある「空気の安定」

長くいても疲れにくい家には、ある共通点があります。
それは、空気が安定していることです。
ここでいう安定とは、温度だけではありません。実は、快適さに大きく関わっているのは次の三つです。

・湿度
・におい
・空気のよどみ

たとえば湿度が高すぎると、体は熱を逃がしにくくなります。すると、同じ温度でも疲れやすく感じます。
逆に乾燥しすぎると、
・のどが乾く
・肌がかゆくなる
・呼吸が浅くなる
といった不快感が出てきます。

においも同じです。
料理のにおいや生活臭がこもると、人は無意識のうちにストレスを感じます。

つまり、空気のわずかな乱れが疲れの原因になるのです。
そして、この空気の状態を静かに左右しているのが、実は壁の素材です。


壁は「空気の背景」をつくっている

エアコンはスイッチを入れると動きます。空気清浄機も、音を立てて空気を吸い込みます。
けれど壁は、動いているようには見えません。それでも、壁は空気とやりとりをしています。

湿気を吸ったり、放したり。
においの成分を受け止めたり。
空気の流れに影響を与えたり。

つまり壁は、部屋の空気の背景をつくっている存在です。
たとえば表面がつるつるした素材の壁は、湿気やにおいをほとんど吸いません。
そのため、空気中の湿気やにおいは、部屋の中をぐるぐる回り続けます。

一方で、空気とやりとりできる素材の壁は、室内の環境をゆるやかに整えます。
この違いは、住み始めてから、時間がたつほど感じやすくなります。


長時間在宅で差が出る場所

特に違いが出やすい場所があります。
たとえば、
・リビング
・寝室
・ワークスペース

こうした場所は、長い時間過ごす空間です。

在宅ワークをしている人なら、同じ部屋に何時間もいることも珍しくありません。
すると、
・空気が重く感じる
・頭がぼんやりする
・集中力が続かない
といった状態が起こることがあります。
これは必ずしもエアコンの性能だけではありません。

空気が部屋の中でどう動き、どこに湿気やにおいがとどまるのか。
その背景には、建材の性質が関わっています。


自然素材という考え方

そこで最近、あらためて注目されているのが自然素材の壁材です。
自然素材の中には、
・湿気を調整する
・においを吸着する
・化学物質を出しにくい
といった性質を持つものがあります。

その一つが、シラスを原料とした壁材です。


シラスという素材

シラスとは、九州地方に堆積している火災流噴出物のうち、主に約2.7万年前の姶良カルデラの噴火によって発生した入戸火砕流を起源とする、白色~白灰色で砂状の自然素材です。見た目は白っぽい砂のようですが、その粒子の内部には目に見えないほど小さな孔が無数に存在しています。

この多孔質構造が、空気と湿気をやりとりする力を生み出しています。スポンジのように湿気を吸い、空気が乾けばゆっくりと放す。
その働きから、シラス壁は「呼吸する壁」と呼ばれることもあります。


空気を整える静かな働き

シラスを使った壁には、いくつかの特徴があります。

まず、湿度の調整です。
室内の湿気が多いときは水分を吸い、乾燥してくると少しずつ戻します。
この働きによって、部屋の湿度が急激に変化しにくくなります。

また、シラスの粒子には、ガスやにおいの成分を吸着する性質もあります。
生活の中で生まれる
・料理のにおい
・ペットのにおい
・生活臭
などを受け止め、空気の質を整える働きがあるとされています。

さらにシラスは無機質の素材です。腐食しにくく、燃え広がりにくいという性質も知られています。

もちろん、壁材だけで家のすべての問題が解決するわけではありません。
断熱や換気、設計のバランスがあってこそ、快適な家は成り立ちます。
それでも、壁という大きな面積の素材が空気に与える影響は小さくありません。


住み始めてから分かる違い

住宅展示場では、壁の色やデザインはよく分かります。
けれど、
・夕方まで仕事をしたときの空気
・雨の日の湿気
・梅雨どきのにおい
までは体験できません。

実際の暮らしでは、空気は毎日少しずつ変わります。
だからこそ、時間がたつほど素材の違いが現れるのです。
長時間家にいても疲れにくい家には、派手な設備よりも、「空気を静かに整える素材」が使われていることが多いものです。


まとめ

長時間在宅でも疲れにくい家には、いくつかの共通点があります。
それは、

・湿度が安定している
・においがこもりにくい
・空気が重くなりにくい

という、空気の安定です。

その空気を支えているのは、エアコンや換気設備だけではありません。
壁もまた、空気と静かにやりとりをしています。

湿気を吸ったり、放したり。
においを受け止めたり。

シラスを原料とした壁材も、そうした働きを持つ素材のひとつです。

長時間過ごす家だからこそ、空気の質は暮らしの快適さに大きく関わります。
もし家にいるだけで疲れると感じることがあるなら、空気の流れだけでなく、その空気をつくっている壁の素材にも少し目を向けてみてはいかがでしょうか。

毎日過ごす場所だからこそ、小さな違いが、やがて大きな快適さにつながっていきます。


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