家の中のベタつき感はどこから来るのか?

2026/03/09(月) シラス壁コラム

はじめに

梅雨の時期や夏場になると、「なんだか家の中がベタベタする」「床やテーブルがしっとりして気持ち悪い」と感じたことはありませんか。
エアコンをつけているのに、なぜか空気が重く感じる。そんな経験をした人は多いはずです。

この“ベタつき感”は、気のせいではありません。
ちゃんと理由があります。そして、実は壁の素材が大きく関係していることは、あまり知られていません。
この記事では、家の中がベタつく原因と、その対策のひとつとして注目されている「シラス壁」の特徴について、わかりやすく説明していきます。


そもそも「ベタつき感」の正体とは?

家の中がベタベタする主な原因は、「湿気」です。

空気の中には、目に見えない水分が含まれています。これを「湿度」といいます。
湿度が高くなると、空気中に含まれる水分の量が増え、体や家具の表面に水分がまとわりつくようになります。
これが、あのイヤなベタつき感の正体です。

特に日本は、海に囲まれた国で、もともと湿度が高い環境です。
さらに梅雨や台風の時期になると、外の空気が湿気をたっぷり含んでいるため、家の中も影響を受けやすくなります。


エアコンをつけても家の中がベタつく理由

「除湿機能を使っているのに、なんだかスッキリしない」と感じることはありませんか。
その理由のひとつは、エアコンは空気を冷やすことで水分を取り除く仕組みだからです。
確かに湿度は下がりますが、部屋全体の素材が湿気をためこんでいると、すぐに元に戻ってしまいます。

実は、壁や天井、床などの建材は、空気中の水分を吸ったり吐いたりしています。これを「調湿」といいます。
ところが、ビニールクロスなどの一般的な壁紙は、ほとんど湿気を吸いません。
表面がツルツルしているため、水分がたまりやすく、室内に湿気がこもる原因になります。

つまり、エアコンだけでは根本的な解決にならない場合があるのです。


家の中で湿気がたまりやすい場所

家の中には、湿気がたまりやすい場所がいくつもあります。

・キッチン(料理の湯気)
・お風呂や脱衣所
・押し入れやクローゼット
・北側の部屋

特に注意したいのは、風通しの悪い場所です。空気が動かないと、湿気はその場にとどまり続けます。
湿気がたまると、カビやダニが発生しやすくなります。さらに、壁の中で結露が起こると、建物自体の傷みにつながることもあります。
ベタつき感は、単に「不快」というだけでなく、住まいの健康状態を知らせるサインでもあるのです。


シラス壁とは何か

ここで登場するのが「シラス壁」です。

シラスとは、九州地方に堆積している火砕流噴出物のうち、主に約2.7万年前の姶良カルデラ(現在の錦江湾奥部)の噴火によって発生した入戸火砕流を起源とする、白色~白灰色で砂状の自然素材です。見た目は自然な白や淡い色合いで、少しザラッとした質感があります。
ビニールクロスとはまったく違い、自然素材ならではの風合いがあります。

しかし、注目すべきなのは見た目だけではありません。


シラス壁の特徴|湿気を調整する「調湿力」

シラス壁が評価されている理由の一つとして、「湿度を調整する力」があります。
シラスは、目に見えないほど小さな穴が無数に空いた構造をしています。この小さな穴が、空気中の水分を吸ったり吐いたりする働きをします。
湿度が高いときには水分を吸い込み、乾燥しているときには放出する。このはたらきによって、室内の湿度をある程度一定に保とうとします。

つまり、エアコンのように機械で無理やりコントロールするのではなく、自然の力でゆるやかに調整してくれるのです。


実際に住んで感じる違い

シラス壁の家に住んでいる人がよく口にするのが、「空気が軽い」「深呼吸したくなる」という感想です。

湿度が安定すると、体感温度も変わります。同じ気温でも、湿度が低いと涼しく感じますし、湿度が高いと暑く感じます。
ベタつき感が減ると、床を素足で歩いたときの感触も変わります。家具の表面がサラッとし、布団やカーテンもジメッとしにくくなります。
また、洗濯物の室内干しでも、乾きが早く感じられることがあります。これは、壁が余分な湿気を吸ってくれるためです。


におい対策としての効果

湿気が多いと、においもこもりやすくなります。
料理のにおい、ペットのにおい、生活臭。これらは湿気と結びつきやすい性質があります。

シラス壁は、湿気だけでなく、においの成分も吸着することが分かっています。
食べ物のニオイや生活臭、体臭やペットのニオイ、たばこのニオイなど、ニオイの原因物質を吸着して再放出しません。

調湿効果と消臭効果のW効果で、部屋に入ったときのムワッとした感じが少なくなります。


結露との関係

冬になると、窓や壁がびしょびしょになる「結露」が問題になります。
結露は、暖かい空気が冷たい面に触れたときに、水滴になる現象です。室内の湿度が高いほど起こりやすくなります。

シラス壁は湿気を吸収するため、急激な湿度の上昇をやわらげます。その結果、結露の発生を抑える助けになります。
結露が減れば、カビのリスクも減るため、家の寿命を延ばすことにもつながります。


メンテナンスは大変?

自然素材と聞くと、「手入れが難しそう」と思う人もいるかもしれません。
確かに、ビニールクロスのように水拭きはできません。強くこすると表面が傷つくこともあります。
しかし、基本的にはホコリを軽く払う程度で十分です。小さな汚れなら、消しゴムで落とせる場合もあります。

また、部分的に塗り直すことができるのも塗り壁の特徴です。
壁紙のように大きく張り替える必要がないため、長い目で見ると経済的な場合もあります。


すべての家に必要なのか?

ここで大切なのは、「どんな家にも絶対に必要」というわけではない、ということです。

気密性や断熱性が高い現代の住宅では、湿気がこもりやすい傾向があります。
特に共働きで日中窓を開けない家庭や、マンションの中層階以上では、自然換気が少なくなりがちです。

そうした環境では、壁自体に調湿機能があることは大きな助けになります。


ベタつき感をなくすためにできること

シラス壁はひとつの選択肢ですが、それだけが方法ではありません。

・こまめな換気
・家具を壁から少し離す
・室内干しの場所を工夫する

こうした日々の工夫も大切です。

ただし、「毎日気をつけないといけない状態」と、「壁が自然に助けてくれる状態」では、暮らしのストレスが違います。
家は毎日過ごす場所です。だからこそ、目に見えない空気の質も大切にしたいものです。


まとめ

家の中のベタつき感は、多くの場合、湿気と関係しています。
そしてその湿気は、壁や天井などの素材によっても影響を受けます。

ビニールクロスのように湿気をほとんど吸わない素材では、空気がこもりやすくなります。
一方で、シラス壁のように調湿機能を持つ素材は、自然の力で湿度を整えようとします。
その結果、空気が軽く感じられたり、においがこもりにくくなったり、結露が減ったりといった違いが生まれます。

家の中のベタつき感は、ただの不快感ではなく、「住まいからのサイン」です。
それは、空気の中にある湿気や、それを受け止める壁の素材が関係していることがあります。
もし毎年同じ悩みを感じているなら、エアコンの設定だけでなく、壁の素材にも目を向けてみる価値があるかもしれません。

毎日深呼吸したくなる空間。それは、見えない湿気との付き合い方から始まります。

まずは、梅雨や夏の日に、家の中の空気や壁の近くの湿気を少し意識してみてください。そこに、ベタつき感の理由が見えてくるかもしれません。


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