シラス壁でエコ住宅!SDGsに貢献する家づくりとは?

はじめに
「エコ住宅」や「SDGsに配慮した家づくり」という言葉を、最近よく耳にするようになりました。
でも正直なところ、
- 何がエコなのかよく分からない
- 流行りの言葉を使っているだけに見える
- 本当に意味があるの?
そう感じている人も多いのではないでしょうか。
そんな中で注目されているのが、シラス壁です。シラス壁は、特別な最新技術ではありません。
それでも結果として、とてもエコで、SDGsにもつながる建材だと言えます。
今回は、「なぜシラス壁がエコ住宅につながるのか」を、できるだけ分かりやすく説明します。
そもそもシラス壁とは?
シラス壁は、「シラス」と呼ばれる火山噴出物の自然素材を原料とした塗り壁です。
シラスは、一般的にイメージされる「火山灰」とは違い、空から降ってきた灰ではありません。
2.5万年前の巨大噴火による火砕流が冷えて積もり、それが長い年月をかけて風化・分級されてできたものがシラスです。
特に建材として使われるシラスは、粒の形や性質が安定しており、壁材として適した特徴を持っています。
この自然素材を、化学物質に頼らず壁として使うのがシラス壁です。
「エコ住宅」とは何を指すのか?
エコ住宅というと、
- 太陽光発電
- 高断熱・高気密
- 省エネ設備
を思い浮かべる人が多いと思います。
もちろん、それらも大切です。でも実は、建材そのものが環境にやさしいかどうかも、同じくらい重要です。
なぜなら、家は「建てるとき」と「住み続ける間」の両方で、環境に影響を与えるからです。
シラス壁がエコだと言える理由
自然素材で、余計な化学物質を使わない
多くの壁紙や建材には、
- 接着剤
- 防カビ剤
- 化学塗料
などが使われています。
一方、シラス壁は自然由来の素材が中心で、室内に余計な化学物質を持ち込みにくいという特徴があります。
これは、
- 空気を汚しにくい
- 体への負担が少ない
- 換気に頼りすぎなくていい
といった点につながります。人にも環境にも、やさしい選択だと言えます。
調湿作用でエネルギーを使いすぎない
シラス壁には、空気中の湿気を吸ったり吐いたりする調湿作用があります。
この働きによって、
- 夏はジメジメしにくい
- 冬は乾燥しすぎにくい
という室内環境になります。すると、
- 除湿機や加湿器の使用が減る
- エアコンの効きが安定する
結果として、電気の使用量を抑えやすくなります。機械に頼らず、素材そのものが働いてくれる。これも立派なエコです。
長持ちする=ゴミが出にくい
SDGsでよく言われるのが「つくる責任、つかう責任」です。
ビニールクロスは、10〜15年ほどで張り替えが必要になることが多く、そのたびに廃材が出ます。
一方、シラス壁は、
- 剥がれにくい
- 劣化しにくい
- 張り替え前提ではない
という特徴があります。つまり、長く使える壁です。
頻繁に交換しないということは、それだけゴミを出さず、資源を無駄にしない家づくりにつながります。
消臭効果も、実はSDGsにつながっている
シラス壁は、においを吸着する性質があります。
- ペットのにおい
- タバコのにおい
- 生活臭
これらを、香りでごまかさずに抑えます。するとどうなるか。
- 消臭スプレーを大量に使わない
- 空気清浄機に頼りすぎない
つまり、消耗品や電力の使用を減らすことができるのです。小さなことですが、積み重なると大きな違いになります。
シラス壁とSDGsの関係
SDGs(エス・ディー・ジーズ)は、「世界をよりよくするための目標」です。全部で17個ありますが、シラス壁はその中のいくつもの目標に関わっています。シラス壁は、直接「SDGsです!」と主張する建材ではありません。でも、結果として次の目標に関わっています。
目標3:すべての人に健康と福祉を
・化学物質に頼りにくい素材
・室内の空気を汚しにくい住環境
目標11:住み続けられるまちづくりを
・張り替えを前提としない壁材
・家を長く使い続けることにつながる
目標12:つくる責任 つかう責任
・劣化しにくく、廃材が出にくい
・資源を無駄にしにくい家づくり
目標13:気候変動に具体的な対策を
・調湿作用により、冷暖房などのエネルギー使用量を抑えやすい暮らし
・焼成を行わず、天日干しなどを基本とした製造工程による、比較的少ないCO₂排出量
派手さはありませんが、住んでからも、つくる段階からも環境負荷を抑える、地に足のついたSDGsへの取り組みと言えます。
「エコ=我慢」ではないのが大切
エコ住宅というと、
- 快適さを我慢する
- 生活が不便になる
そんなイメージを持つ人もいます。
でも、シラス壁の場合は逆です。
- 空気が気持ちいい
- においがこもりにくい
- 手間がかからない
結果として、暮らしやすさが上がるのです。
我慢しなくても、自然とエコになる。それが、シラス壁のいちばんの強みかもしれません。
まとめ|静かにSDGsに貢献する家づくり
シラス壁は、
- 最新技術でも
- 流行の設備でも
ありません。
それでも、
- 自然素材
- 長持ち
- 空気を整える
という特徴によって、無理のない形でエコ住宅を支える存在です。
SDGsを意識した家づくりは、「特別なこと」をするよりも、「余計なことをしない選択」から始まります。
シラス壁は、そんな考え方にぴったりの建材です。
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