部屋の空気をリフレッシュ！シラス壁の脱臭効果とは？

はじめに

「最近、なんだか部屋のニオイが気になる…」
「換気しても、すぐにこもった空気に戻ってしまう…」

そんなふうに感じたことはありませんか？特にペットを飼っているおうちや、家族が多い家庭では、食べ物のにおい、生活臭、たばこや汗のにおいなど、いろいろなにおいが混ざってしまうことがあります。

芳香剤や空気清浄機を使っても、根本的な解決にならず、ニオイが消えないまま…という悩みは、実は多くの家庭で起きています。

でも、実は壁の素材を変えるだけで、部屋の空気がすっきりすることがあるんです。今回ご紹介するのは、天然素材でできた「シラス壁」という塗り壁。その持つ「脱臭効果」が、においに悩む人たちから注目されています。

この記事では、シラス壁がなぜ空気をリフレッシュできるのか、どうしてにおいに強いのか、わかりやすくていねいに解説していきます。

まず、においの正体って何だと思いますか？

においというのは、空気中にふくまれている「におい成分の分子」が、鼻の奥にあるセンサーに届くことで感じるものです。

においの原因になるのは、たとえば次のような成分です。

・アンモニア（トイレ臭、ペットの尿）
・酢酸（汗のにおい）
・アセトアルデヒド（たばこのにおい）
・揮発性有機化合物（VOC）（建材や接着剤のにおい）
・硫化水素（生ゴミや排水口のにおい）

これらの成分が空気中にあるかぎり、においは消えません。つまり、「においを隠す」のではなく、「におい成分そのものを取りのぞくこと」が、本当の意味での“脱臭”なのです。

「シラス壁」は、火山灰が長い年月をかけて堆積した「シラス」という土を原料にした壁材です。日本では、主に南九州地方に広く分布しています。

このシラスには、次のような特性があります。

・粒子がとても細かく、表面にたくさんの穴がある
・化学物質をほとんど含まない、100%自然素材
・消臭・調湿・抗菌など、空気を整える働きがある

この「多孔質（たこうしつ）」と呼ばれる性質が、空気の中のにおい成分を吸着してくれるというわけです。

では、シラス壁はどうやって空気中のにおいを消しているのでしょうか？

答えは、「におい成分を小さな穴に吸着し、閉じ込める」というしくみです。

シラスの粒子はとても細かく、その表面には**目に見えないほど小さな穴（ミクロな穴）**が無数にあいています。この穴が、におい成分の分子を吸い寄せ、壁の中に閉じ込めてくれるのです。

たとえば、アンモニアやアセトアルデヒドといった成分は、この穴の中に取り込まれることで空気中から消えていきます。これが「脱臭効果」の正体です。

つまり、シラス壁は**“空気清浄機のフィルター”のような働き**を、壁そのもので行っているということです。

シラス壁は、いろいろな種類のにおいに対して効果を発揮します。以下は、シラス壁が特に得意としているにおいの例です。

犬や猫を飼っていると、どうしても部屋のにおいが気になりますよね。とくにトイレのあとや、雨の日にぬれた体から出るにおいは、なかなか消えません。

シラス壁はアンモニアなどのにおい成分を吸着しやすいため、ペット臭の軽減にぴったりです。

たばこの煙には、アセトアルデヒドというにおい成分がふくまれています。この成分も、シラスの穴に吸収されやすく、喫煙後のこもったにおいを減らす効果があります。

焼き魚や揚げ物などのにおいは、おいしさの証でもありますが、時間が経つと気になる原因にも。キッチンやダイニングにシラス壁を使うと、においが長時間残りにくくなります。

トイレや洗面所など、においがこもりやすい場所にもシラス壁は有効です。湿気やカビのにおいにも強く、快適な空間を保つことができます。

市販の芳香剤や消臭スプレーと、シラス壁の違いはどこにあるのでしょうか？