見えないストレスを減らす住まいの考え方

2026/02/11(水) シラス壁コラム

はじめに

家にいるのに、なぜか気が休まらない。
不満はないはずなのに、落ち着かない。

そんな感覚を持ったことはないでしょうか。

忙しいから仕方ない。
気分の問題かもしれない。

そうやって片づけてしまいがちですが、その違和感は、住まいの環境が関係していることがあります。
しかもその原因は、目で見てすぐにわかるものではありません。


気づかないうちに積み重なるもの

ストレスというと、人間関係や仕事のことを思い浮かべます。でも実際には、体が無意識に受け取っている刺激も、じわじわと影響しています。
たとえば、

・部屋に入ると空気が重い
・雨の日は家の中がジメジメする
・換気してもにおいが残る
・長時間いると疲れる

どれも大きな問題ではありません。けれど、毎日続くと、体は確実に反応します。
やっかいなのは、「慣れてしまう」ことです。人は環境に順応します。だから違和感があっても、「こんなものだ」と受け入れてしまうのです。


目に見えないストレスの正体

多くの研究で、人は空気のにおいや湿度、温度などを、ひとつひとつ分けてではなく、まとめて「快適か、不快か」と感じ取りやすいことが示されています。つまり、私たちは知らないうちに、空気の状態を体で判断しています。

強いにおいでなくても、それが毎日続くと、気づかないうちに負担になることがあります。
においは記憶や感情と結びつきやすいため、家全体の印象として、なんとなく残りやすいのです。


家の中で、いちばん面積が大きいもの

ここで、少し視点を変えてみます。

空気は部屋の中を動きながら、壁や天井、床に触れています。特に壁は、部屋の中で最も面積が大きい存在です。
つまり、空気の状態は、壁と無関係ではありません。
それなのに、壁材は「見た目」や「価格」だけで選ばれることが多く、空気との関係まで考えられることはあまりありませんでした。


呼吸する壁と、しない壁

現在の住宅で多く使われているビニールクロスは、扱いやすく、施工もしやすい素材です。
ただ、空気や湿気をほとんど通しません。
そのため、

・湿気がこもりやすい
・においが残りやすい
・空気が動きにくい

といった状態が生まれやすくなります。
換気で外に出すことはできますが、部屋そのものが整っているわけではありません。


昔の家が心地よかった理由

昔の家には、土壁や漆喰が使われていました。

湿気が多ければ吸い、乾燥すれば放出する。
においも、ゆっくりと和らげる。

壁そのものが、空気と関わっていたのです。特別な設備がなくても、なんとなく過ごしやすかった理由は、そこにあったのかもしれません。


空気と関わる素材という選択肢

こうして考えていくと、見えないストレスを減らすためには、空気と関わる素材を選ぶ、という考え方が見えてきます。
その性質に近い自然素材のひとつが、シラスです。


シラスという素材

ここで、少しだけ素材の話をします。

シラスは、九州地方に堆積している火災流噴出物のうち、主に約2.7万年前の姶良カルデラ(現在の錦江湾奥部)の噴火によって発生した入戸火砕流を起源とする、白色~白灰色で砂状の自然素材です。
非常に細かい粒でできており、一粒一粒に目に見えないほど小さな穴があります。
この構造によって、

・湿気を吸ったり放したりする
・においの原因物質を吸着する

といった性質を、素材そのものが持っています。
そのシラスを主原料に、自然素材のみで仕上げた壁が、シラス壁です。

 


静かに働き続けるということ

シラス壁の特徴は、「目立たないこと」です。
強い香りを出すわけでも、機械のように音を立てるわけでもありません。
ただ、空気と触れ合いながら、静かに働き続けます。

・梅雨でも、以前ほどジメジメしない
・生活臭が残りにくい
・なんとなく空気がやわらかい

そう感じる人がいるのは、壁が空気と関わっているからです。
それは劇的な変化ではありません。けれど、毎日を積み重ねたときに、差が出てきます。


すべての人に正解ではない

もちろん、シラス壁がすべての人にとって最適とは限りません。
短期間だけ住む予定の人や、初期コストを最優先に考える人には、別の選択肢もあります。
ただ、

・家で過ごす時間が長い
・空気の違和感に敏感
・できるだけ自然な素材を選びたい

そんな人にとっては、一度考えてみる価値のある素材です。


まとめ|見えないストレスを減らすという視点

住まいのストレスは、目に見えるものだけではありません。

空気のにおい、湿度、よどみ。

それらは小さなことですが、毎日の積み重ねになります。
見えないストレスを減らすために、設備を増やすのではなく、素材を見直す。
その視点を持つだけでも、住まいの選び方は変わります。

シラス壁は、その選択肢のひとつです。派手さはありませんが、暮らしを静かに支える力があります。
住まいは、がんばる場所ではなく、休む場所。その空間を整える方法は、思っているより、壁の中にあるのかもしれません。


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