壁のメンテナンスが簡単!シラス壁の手入れ方法を徹底解説
はじめに
家の壁は、毎日の暮らしの中で少しずつ汚れたり、傷んだりしていくものです。とくに子どもやペットがいる家庭では、壁に手あかや引っかき傷がつくことも珍しくありません。でも、だからといって毎年のように壁紙を張り替えるのは手間もお金もかかりますよね。
そこで注目されているのが「シラス壁」。火山の噴火によってできた自然素材「シラス」を使った塗り壁で、最近は健康や環境への意識が高まる中で、選ばれることが増えています。でも、「自然素材ってメンテナンスが大変そう…」と感じている方もいるのではないでしょうか。
実は、シラス壁はとても手入れが簡単。今回は、シラス壁の魅力のひとつである「メンテナンスのしやすさ」について、わかりやすく、ていねいに解説していきます。
シラス壁ってどんな壁?
まずは、シラス壁の特徴を簡単におさらいしておきましょう。
「シラス」とは、火山の噴火によってふき出した細かい灰や砂のような粒子が積もってできた天然の素材です。南九州地方に多く分布していて、昔から土木や農業に活用されてきました。
このシラスを原料にして作られた塗り壁が「シラス壁」です。次のような特徴があります。
・湿気をコントロールしてくれる(調湿効果)
・においを吸着してくれる(消臭効果)
・化学物質を使わないので安心(健康にやさしい)
・見た目がナチュラルで美しい
これだけの機能がありながら、手入れの手間が少ないというのが、シラス壁の大きなメリットなのです。
シラス壁の手入れが簡単な理由
(1)静電気が起きにくい=ホコリがつきにくい
ビニールクロスなどの壁紙は、静電気でホコリやチリを引き寄せてしまうことがあります。でも、シラス壁は静電気をためにくい性質を持っています。そのため、空気中のホコリが壁につきにくく、自然とキレイを保てるのです。
日々の掃除でこまめに壁を拭いたりする必要がないので、掃除の手間が大きく減ります。
(2)調湿効果でカビや結露を防ぐ
梅雨の時期や冬場に発生しやすいカビや結露も、シラス壁なら心配ありません。室内の湿度が高いときは湿気を吸い、乾燥しているときは水分を放出するという「調湿効果」があるからです。
この働きによって、カビが発生しにくくなり、壁の状態も長持ち。特別な防カビ剤などを使わずとも、清潔な室内環境が保てます。
(3)表面が強くて汚れが目立ちにくい
シラス壁の表面はざらっとしていて、自然な凹凸があります。この凹凸がちょっとした汚れや傷を目立たなくしてくれるのです。また、光の反射がやわらかくなることで、影もつきにくく、全体的にやさしい印象に。
たとえば、子どもが手で壁を触っても、クロスのように指紋がくっきり残ることはありません。
汚れが気になったときの対処法
とはいえ、どんな壁でも使っているうちに多少の汚れはつきます。シラス壁に汚れがついた場合の、簡単なお手入れ方法を紹介します。
● ホコリがたまった場合
→ハンディモップや掃除機のブラシで軽く払うだけでOK。静電気が起きにくいので、すぐにキレイになります。
● 手あかや軽い汚れがついた場合
→消しゴムでこするだけで目立たなくなることがあります。力を入れすぎず、優しくなでるように。
● 汚れが広がってしまった場合
→固くしぼった雑巾でポンポンとたたくように拭き取る。ゴシゴシこすると表面がはがれるおそれがあるので注意。
● 落ちにくい汚れがある場合
→市販の中性洗剤を水で薄めて、雑巾でやさしく拭くのがおすすめ。その後、必ず乾いた布でふき取りましょう。
傷がついてしまったときの補修方法
たとえば、家具の角をぶつけたり、ペットが引っかいたりして壁に小さな傷ができてしまったときも、シラス壁なら簡単に補修できます。
● 小さなひびや凹みなら
→専用の補修用パテやシラス壁材で埋めるだけ。乾いたあと、周囲となじませるようになでれば、目立たなくなります。
ホームセンターや建材店で「シラス壁補修材」が手に入るので、自分で直すのも簡単です。
● 広い範囲の傷や色の差が気になるとき
→プロの左官職人さんに部分補修を依頼するのも一つの方法。シラス壁は自然な風合いなので、少しの色むらも「味」として楽しめるのがポイントです。
長く美しさを保つためのコツ
シラス壁は基本的にメンテナンスフリーに近い壁材ですが、ちょっとしたコツを知っておくと、さらに美しく保つことができます。
・乾拭きを定期的に:年に1~2回、やわらかい布で壁をなでるように拭くだけでOK。
・家具を壁に密着させすぎない:風通しを良くすることで、湿気やカビを防げます。
・直接水をかけない:濡れた手で壁に触ったり、霧吹きを使った掃除は避けましょう。
こうしたちょっとした気づかいだけで、シラス壁は何年経っても美しく、快適な状態を保ってくれます。
メンテナンスのしやすさは「コスパのよさ」にもつながる
壁紙は汚れたら張り替えが必要になるため、定期的なリフォーム費用がかかります。しかし、シラス壁は最初に施工すれば、長持ちしてリフォームの回数を減らすことができます。
つまり、最初に少しお金をかけてシラス壁にすることで、長い目で見るとお得になる可能性が高いのです。
また、自然素材なので、廃材になったときも環境にやさしいという点も大きな魅力です。
まとめ:シラス壁は「手入れいらず」で、ずっと快適
シラス壁は、ただ見た目が良いだけの壁ではありません。掃除がラクで、汚れがつきにくく、補修も簡単。そんな「日々の暮らしにやさしい」壁材なのです。
・ホコリがつきにくく
・湿気やカビにも強く
・汚れも目立ちにくく
・自分でも補修できる
こうした特徴を知ると、「壁のメンテナンスが面倒だから…」と敬遠していた方も、シラス壁を取り入れるハードルがぐっと下がるのではないでしょうか。
家は毎日過ごす場所だからこそ、ストレスなく手入れできる壁材を選ぶことはとても大切。シラス壁は、そんな願いにしっかり応えてくれる選択肢のひとつです。
「ラクしてキレイを保ちたい」「自然素材の心地よさを感じながら暮らしたい」そんな方に、シラス壁はぴったりです。興味のある方は、ぜひ一度実物を見たり、触ったりして、その良さを体感してみてください。
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