株式会社 絹川商事 様

カテゴリ|2017年度施工事例コンテスト

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●施主の思い

娘も成人し、住手3人共、お互いに自分のライフスタイルを持つ家族です。
一家族としての接点を大切にして団欒し、 かつ自分の時間を自分の空間の中で過ごせる家のあり方を求めました。
環境に配慮した性能の高い家がスタンダードになる現在、原点となる必要な要素を改めて洗い出し、「私達家族にとって本当に大切なことは何か」を問い直しました。
互いの存在を認め合い、お互いに接し合う喜びを実現できる家、空間を楽しみ、時間の経過を楽しみ、北陸ならではの季節の移ろい、光の移ろいを楽しめる家づくりを求めました。

 

●「設計士」が「建て主」に語りかけたこと。

【空間づくりの考え方】

家を構成する必要な空間が、その家族のライフスタイルに見合って出来上がった時、家は、内包要素の特性ゆえにその個性を発信し、その関係と共に個性ある外観をも形成するでしょう。
加えて、外周空間の必要機能を求めれば、それは、内部空間との関係調整を必要とし、これらの相関関係の納まりが、結果としての家を形成するでしょう。
家の形がしっかり出来上がり、床、壁、天井に単一の仕上げを施すと、空間そのものの個性の美しさが際立ち、映えて浮かび上がります。
家という空間と共にある暮らしの背景には、人の感情を穏やかにする要素が必要です。
人は、自らが関わるものに納得ができると、安心感をもちます。一方、自然の材料が持つ理は、誰もが「自然ゆえに」納得できて、その結果、人に穏やかさを感させます。
従って、家という立方体を構成する要素の、「床材は木や石、壁材は木と土、天井材は木」というふうに自然の材料を用いることは、人が持つ感性に、「納得の安心感」を与えることになります。

 

【内部の仕上げ】

今回の建物の構造は「在来木造真壁工法」です。内部は真壁として、程良く木の柱で割り付けられた面構成の塗り壁仕上げにしています。
また、塗り壁による鏝の文様は人の作業の近親感と愛着心を醸します。
これまでの経験の積み重ねから、シラス材料の薩摩中霧島壁を内部の仕上げに使いました。
シラス壁材料の粒子の具合は、柔らかい光を放ちます。この感触は、昼の自然光の中での放ち具合と、夜の照明の中での放ち具合と異なります。
シラス壁はこの両者に対応して、程良いテクスチャー感をもたらせます。
文様は 「鏝波仕上げ」 にし、人の手を残しました。シラス壁材料の優れた機能である「消臭機能、空気清浄化機能、調湿機能、シックハウス対策機能」の優秀性は、これまでの使用で、実感として十分に理解しています。

 

【外部の仕上げ】

内部でのシラス壁仕上との対応を考えると、外壁の仕上材は、木板壁にするか、漆喰などの塗り壁にするか、やはり、自然材料が似合います。
今回は、シラスそとん壁にしました。北陸の気候では、梅雨時を代表して雨の日が多く、冬は海から寄せる北西の雪が外壁に付着します。
この対策を考えて、シラスそとん壁を採用しました。この材料の利点である、「二重構造による防水性と透湿性」に加えて、機能性「断熱性、保温性、遮音性」を考慮して採用しました。
シラスそとん壁の仕上がりは「三条大波仕上げ」にしました。
この荒々しさの肌合いは、本来の土壁の味わいを持っています。
外部のそとん壁から、内部の薩摩中霧島壁への移行は、建物という有機体の外皮、内皮に相当すると考えます。

 

【外部空間と内部空間のつなぎ】

外部空間では、南側にウッドデッキを介して、キッチンガーデンを配しています。
このスペースを取り囲む要素の一部にカーポートがあります。
この坪庭的空間の演出のために、そのアルミ支柱を壁として取り囲み、建物本体同様にシラスそとん壁で仕上げました
建物本体の仕上がりが、 カーポートのシラスそとん壁という同一材の壁仕上がりと呼び合って、建物本体からガーデン空間に触手が伸びて、
ガーデン空間を本体空間に一体化して引寄せるような印象を演出しています

 

●施主が住んでみて、感じたこと。

この家に住み始めての印象は「大変気に入っている。」の一言です。
各明かり障子戸を開け放つと、建物の全体が大きな一つの空間になり、どの部分からも、どの方向を見ても 納得をもって感じ入る見え方があって、見飽きないです。
床に寝転がって見ると、いつまでも眺めていられます。 奨めて頂いた薩摩中霧島壁は光の当り具合の感触もよく、また、空気が澄んだ感じの中に居ることができます。空気が大変気持ちよく感じます。
外部のシラスそとん壁は、肌合いの雰囲気が極自然に感じられ、採用して、大変に良かったと思います。最初からのお話の通り、納得の行く、十分に満足の家になりました。

 

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