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鹿児島県工業技術センターレポート

国内でも珍しいシラスの研究が専門に行われている鹿児島県工業技術センター(鹿児島県霧島市)を尋ね、当社を題材とした書籍「シラス物語(発行 農文協)」の監修者でもある同センターの地域資源部シラス研究開発室長 袖山 研一氏にお話を伺いました。

同センターには「シラス研究開発室」という部署があり、シラスを活用した商品の研究開発が行われています。

鹿児島県や当社製品のシラス壁工場のある宮崎県都城市は、シラス台地で覆われており、火山噴出物シラスが人々の生活・文化に大きな影響を与えています。
このシラスを資源として、緑化基盤や化粧品などのユニークな商品が生まれています。
商品の中には、省エネルギーや地球温暖化防止に寄与する環境配慮型の素材として注目を浴びているものもあります。


※鹿児島県工業技術センター1Fショールームの様子
シラスに関するパネルや、シラスコンクリート、シラス瓦、シラスブロック、クレンザー、芝付シラス緑化基盤、グラス、洗顔料等々、シラスを活用した商品がたくさん並んでいる。


シラスとは、白砂または白州を意味する俗語に由来し、南九州に広く分布する火山噴出物の総称です。
鹿児島湾周辺で厚さ10~200mのシラス台地を形成し、その厚さ平均50mと仮定すると埋蔵量は750億㎥ほどとされています。

シラス台地は固結性が弱くて透水性が高いために農業生産性が低く、雨による侵食と崩壊を受けやすいために、梅雨時には大きな土砂災害を引き起こし厄介者扱いされてきました。

高千穂シラスでは、このシラスを活用し1999年に内装材「薩摩中霧島壁」を発売しました。今では、姉妹商品として内装材5商品、外装材1商品、舗装材2商品を製造・販売しており、販売実績も466万㎡(東京ドーム100個分)を超えるまでとなりました。

シラスは、その堆積形態から大きく3種類に分類することができます。
入戸火砕流堆積物(普通シラス)
シラス台地を形成し、シラスの中で最も埋蔵量が多い。一般に灰白色で半固結状を呈し、多孔質である。シラス壁の主原料として利用されているほか、路盤材などとしても利用されています。
降下軽石
火山噴火の際、軽石を多く含む火山砕屑物が地表に落下して生じた堆積物。入戸火砕流堆積物の下に堆積し、比較的硬い軽石からなる。園芸培土や緑化基盤などに使われています。
淘汰されたシラス
細砂から微砂の粒度分布を有する自然水の作用で微細な火山ガラス粒子のみが精製されたシラス。火山ガラス成分を90%以上含むこと、強熱減量が約4%以上であることを特徴としています。


同じシラスでも、見た目がこんなにも違う
左:入戸火砕流堆積物(普通シラス)
右:淘汰されたシラス


袖山氏にお聞きしたところ、普通シラスを用いた建築用二次製品で、日本で初めて成功した企業が高千穂シラスとのことでした。
シラス壁の100%自然素材へのこだわりや、優れた調湿・消臭効果、エコロジーへの取り組みなど、ものづくり企業として真摯な姿勢で事業を行っています。


シラス壁採用事例
上野原縄文の森展示館(鹿児島県霧島市) ※薩摩中霧島壁1,500㎡施工

シラス利用研究は、昭和20年代から鹿児島県工業技術センターの前身である工業試験場において始まりました。
産官学の研究開発が実を結び、これまでに数多くのシラス製品を誕生させています。


袖山氏より、最新のシラス研究状況をご説明いただきました

不燃性・耐火性、安全性、断熱性、調湿性、研磨性、発泡性等の特徴を持つシラス。
地球の恵みが詰まった火山噴出物のシラスの可能性は私たちの生活を豊かにしてくれることでしょう。
シラスが創る未来にどうぞご期待ください。


鹿児島県工業技術センター発行のシラスのパンフレットはこちら

 
鹿児島県工業技術センター
〒899-5105
鹿児島県霧島市隼人町小田1445-1
http://www.kagoshima-it.go.jp/