自然素材でリフォームしましょう

自然素材でリフォーム

健康や環境のことを考えて、自然素材でリフォームしたいという方が増えています。自然素材にはそれならではの良さがあります。自然な風合いを楽しめるのはもちろん、空気の浄化、消臭、調湿、断熱といった機能性に優れたものもあります。外壁や内壁をはじめとした建材にどのようなものを使えばよいかのか、基本知識や選び方、事例を交えてガイドします。

自然素材でリフォームしましょう

リフォームを考えた時に気をつけたいこと

最近、リフォーム材として既存の壁材をそのままにして使える塗料や、安価なビニールクロスがいろいろ発売されています。DIYに興味のある方や出費を抑えたい方は、そのような材料に魅力を感じることもあるでしょう。

しかし、リフォームとは、単に見た目をキレイにすることだけではありません。もちろん、見た目が綺麗であることも大切ですが、それ以上に見えない部分が劣化していないか、不具合の原因は何かなど、根本的な問題を解決することも大切です。

例えば、壁にカビが発生しているのであれば、汚れからカビが発生しただけではなく、室内の湿度が多いことや空気の流れがよくないことなども考えられます。

リフォームの際には、見た目を良くするだけではなく、普段見えない部分や住まいの機能も改善し、より快適で健康な暮らしができるようなリフォームを心がけましょう。

快適で健康な暮らしをリフォームで実現する為に

施工性がよくコストが低いビニールクロスは現在の住宅の内装の主流となっていますが、可塑剤や安定剤などの化学物質が含まれている為、アレルギー体質の方には注意が必要です。また、経年劣化や湿気などで剥がれやすくなる為、張り替えが必要になる場合もあります。

快適で健康な暮らしを長く維持する為に、内装のリフォームには自然素材の珪藻土・漆喰・シラス壁等の左官壁をオススメします。自然素材の左官壁は空気環境の汚染源となる化学物質を発生させない人にやさしい建材です。
更に、左官壁の主原料である自然素材が持つ調湿性能や消臭性能で、室内環境を清浄に保つ効果もあります。

自然素材の左官壁の種類

自然素材の左官壁の種類をご紹介いたします。

1)漆喰

石灰岩や貝殻を焼成すると、成分が酸化カルシウムの生石灰になります。そして、石灰岩からできた生石灰を石灰(いしばい)、貝殻からできたものを貝灰(かいばい)と呼びます。
生石灰に水を加えると成分が水酸化カルシウムの消石灰になり、消石灰に水を加えて練り合わせて壁に塗ると、空気中の二酸化炭素と反応して硬化します。消石灰を水で練ったものは粘性に乏しいので、壁材としての作業性を向上させるために角又(つのまた。暖海の岩上に生育する海藻)などの糊やスサと呼ばれる植物繊維を混ぜて補強したものが日本古来の漆喰で、昔から城や土蔵などに用いられてきました。耐火性、耐久性、調湿性に優れており、湿度を調節し室内に湿気を溜め込まないので、防カビ・防ダニの効果もあります。基本的な漆喰は白色ですが、色土や顔料(ベンガラなど)を加えたものもあり、色のバリエーションを楽しむこともできます。また、木炭と組み合わせたり、調湿機能を持つマグマ噴出物のシラスを利用したものなどもあります。

2)石灰

ヨーロッパの建築には石灰が使われています。それは消石灰に川砂だけを混ぜた石灰モルタルや生石灰を大量の水で消化させ寝かせてペースト状にした生石灰クリームです。生石灰クリームは、消石灰に比べて、硬化後の収縮が少なく表面硬度が硬いうえに、コテによる艶が出やすい特徴があります。

3)土壁

土壁とは、和風建築の伝統的な壁のひとつで、土を使用してつくられる左官壁の総称です。昔から数奇屋建築や茶室の壁にも用いられてきました。上塗りの土によって、「聚楽(じゅらく)壁」や「錆砂壁」、「大津壁」などがあり、最近、自然素材として見直されている「珪藻土壁」も土壁の一種といえます。

3-a)珪藻土壁

珪藻土とは、海や湖などに生息していた単細胞の植物プランクトンの死骸が堆積して出来た土層から採取されるもので、シックハウスの原因と言われるホルムアルデヒドの吸着・分解、保温性、断熱性に優れています。また、多孔質であることから遮音性、調湿性にも優れています。珪藻土は自硬性が無いので硬化材が混ぜてありますが、硬化材の種類や比率はメーカーや製品によって異なります。

3-b)シラス壁

シラスは、2万5千年前、現在の鹿児島湾北部を火口とする姶良カルデラの大噴火によって発生した火砕流が堆積したもので、マグマの超高温で焼成された高純度のセラミック物質です。南九州はシラスによる広大な台地から形成され、シラス地層の厚さは数10mから150mにもなります。非晶質の割合が60~80%もあるシラスは、火山灰や他の火山噴出物とは全く異なる特異な性質をもっています。非晶質は、分子構成が不安定で活性化し、環境によって触媒反応等が起きやすくなることから、消臭・分解・殺菌・イオン化などの機能を発揮すると考えられています。そのシラスを原料とした壁材(図5)は、漆喰や土壁、珪藻土壁とも違った独特の風合いと色合いが特徴です。調湿、消臭性能に優れ、ホルムアルデヒドなど化学物質を吸着して再放出しません。また、多孔質なシラスの特性で、断熱性、防火性にも優れています。シラスは、すでにマグマの超高温で焼成された高純度のセラミックですので、珪藻土や石灰のように焼成する必要がなく、製造過程においても省エネで環境に優しい材料といえます。

→シラス壁についてはこちらをご覧ください

このように、自然素材の左官壁にもさまざまな種類があり、特徴も異なります。自然素材の左官材の共通点としては、均一な工業製品とは異なり、ヒビやクラック、チリ別れが入りやすくなるという部分があげられます。しかし、均一な工業製品でない自然素材ならではの持ち味も魅力のひとつであり、安全安心で快適な住まいを維持する為に理解が必要です。

自然素材の左官壁のリフォームを推奨する場所は

自然素材の左官壁の中でも、シラス壁は優れた調湿・消臭機能、化学物質の吸着機能がある為、その施工に推奨できる場所は、ペットやタバコのニオイや生活臭が気になるリビング、湿気が滞留するクローゼットやトイレ、安眠効果も期待できることから寝室等にオススメできます。開口部が少なく湿気や臭いがこもりがちなマンションの部屋にもオススメです。

 

リフォームを自然素材の左官材にすることで、室内にいても深呼吸がしたくなる、快適で健康な生活を送る事ができます。リフォームで壁材を選ぶ際には、デザイン性や風合いも大切ですが、省エネ性能や環境性能、健康性能についても検討の上、お決めになってください。